研究紹介

はじめに

研究トピック

研究手法

圧縮センシング

  • 少ないサンプリングデータから高次元のデータを復元する技術であり、MRIなどの医用画像処理分野で主に空間方向の超解像を目的に研究が進められてきました[A]。本研究では圧縮センシングを時間方向に適用することで、数百Hzの振動を数Hzのデータから計測しています。
  • 圧縮センシングは図Aに示す通り、ランダムサンプリングとL1ノルム最小化から成り立っています。ランダムサンプリングが必要な理由はエイリアシングを避けるためです。図左側のxプロットで示す様に10 Hzの波を4Hzで等間隔サンプリングすると、2 Hzの波と10 Hzの波が同じ点を通るので、区別できなくなります。圧縮センシングでは、ランダムサンプリングによりこれを回避します。これにより、計測周波数を超える波を計測することが原理上可能になります。しかし、計測周波数が小さくなるため、同定したい変数の数よりも、計測点数が小さくなり、劣決定問題になり解が不定になるという課題があります(図A右側参照)。これを解決するため、解のスパース性を利用します。スパースというのは求めたい変数の内、ほとんどが0で構成されており、少数のs個のみ値を持つような性質のことを言います。この時、m>>sであれば、変数の絶対値の最小化(L1ノルム最小化)により厳密な解が求まることは数学的に示されているため、本研究ではこれを用いて信号の再構築を行います。
  • なぜL1ノルム最小化によりスパースな解が同定できるかを、図Bで視覚的に示しています。よく使用されるユークリッド距離、つまりL2ノルムの最小化では変数の距離を最小化するような問題になるので、図B右に示す通り解空間で丸みを持ち、スパースな解が同定されません。変数の絶対値で定義されるL1ノルム最小化であれば、解空間で尖りを持つため、係数上で解が求まりやすく、スパースな解を導くことができます。

  • A

    図A 圧縮センシングの概要


    1_2

    図B L1ノルム最小化を用いた劣決定問題の解法

    [A] *D. L. Donoho and J. Tanner, in IEEE Transactions on Information Theory, vol. 56, no. 4, pp. 2002-2016, April 2010

    DIC(Digital Image Correlation)

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  • PIV(Particle Image Velocimetry)

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  • POD(Proper Orthogonal Decomposition)

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  • DMD(Dynamic Mode Decomposition)

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  • 応用事例

    研究成果は以下のような実社会問題に応用されています: